サラダ油が糖尿病の原因になる理由とは?

サラダ油に含まれているリノール酸は、糖尿病の原因になると言われています。

ではなぜリノール酸が糖尿病の発症原因になるのかといえば、リノール酸は中性脂肪として溜まりやすく、そのことでインスリンが働けなくなるからです。

ブドウ糖は小腸から吸収されると、本来はインスリンによって肝臓に蓄積されます。そして筋肉にブドウ糖を取り込ませることによって血糖値は下がります。

ですがブドウ糖がエネルギー源として全て使い切れなかった場合、中性脂肪に変えられ、筋肉や皮下脂肪といった脂肪組織などの貯蔵庫に貯められるのです。

ではなぜ血糖値が高いままの糖尿病が起きてくるのかといえば、その理由は中性脂肪を貯めておく貯蔵スペースが一杯になってしまっているからだと言われています(参考 奥山治美『オリーブ・オイル・サラダ油は今すぐやめなさい!』

さらにリノール酸はエネルギーとしてすぐに使われにくいため、中性脂肪になりやすいという性質があります。また糖質やタンパク質や動物性脂肪によっても中性脂肪は蓄積されていくため、リノール酸の摂り過ぎは中性脂肪の蓄積に拍車をかけるのです。

そして、このようにして中性脂肪が溜まり過ぎると、インスリンが働きかけてもブドウ糖を貯蔵できなくなるため、血糖値が高いままになってしまうのです。

トランス脂肪酸も糖尿病の原因になる


また、リノール酸に含まれる「ヒドロキシノネナール」や「トランス脂肪酸」も糖尿病の原因になると言われています。

リノール酸は高温で加熱すると、「ヒドロキシノネナール」という毒性の物質を生成すると言われています。

この「ヒドロキシノネナール」やサラダ油の精製過程で生じる「トランス脂肪酸」は、「活性酸素」を大量に生み出すため、細胞を激しくさびつかせ、老化させてしまうのです。

このことに関して脳科学専門医である山嶋哲盛氏は「活性酸素は適量ならば殺菌作用がありますが、過剰に発生すると細胞膜にダメージを与え、老化やガンの原因となります」と述べています。また、

(略)細胞のさびがひき起こす重大な疾病のひとつに、糖尿病があります。糖尿病は、ブドウ糖が細胞内に取り込まれず血液中に溢れてしまう病気です。糖尿病の原因となるブドウ糖を細胞内に送り込む役割を果たしているのが、膵臓のβ細胞から分泌されるインスリンというホルモンです。
ところが、β細胞がさびると、適量のインスリンが分泌されないため細胞内にブドウ糖が取り込まれず、血糖値が上がってしまいます。細胞のさびには、(略)ヒドロキシノネナール以外にもトランス脂肪酸が加担しているのです。(山嶋哲盛『サラダ油をやめれば認知症にならない』 p92


としています。

このようにサラダ油は中性脂肪を増やしたり、活性酸素によって細胞をサビつかせたりして、インスリンの正常な働きを妨げる可能性があるため、糖尿病が気になる方は、サラダ油はなるべく避けた方が賢明だと思われます(正しい油の摂り方選び方についてはこちらです)